【新唐人2014年7月28日】中国の「中央テレビ局」で最近、多くの部門責任者とキャスターが相次いで取り調べを受け、局長、副局長が行政指導を受けました。中央政治局の元常務委員、周永康の妻、賈暁燁が担当したことのある経済チャンネルは、真っ先に捜査の対象となりました。報道をご覧下さい。
6月に入ってから中央テレビ「経済チャンネル」のディレクター、鄭振璽(てい しんじ)氏が検察に連行され、捜査立件された後、司会者として有名な芮成鋼(ぜい せいこう)氏や若手女性キャスターの歐陽智薇(おうよう ちび)氏を含む多くの経済チャンネル職員が連行されました。
大陸メディアは、鄭振璽氏と芮成鋼氏は共に、外部に独自のPR会社を設立しており、また中央テレビを利用して金儲けをしていたと伝えています。
香港紙「明報」は19日、局長の胡佔凡氏、副局長の羅明氏、高峰氏、孫玉勝氏および袁生明氏が関連部門からの尋問を受けたと伝えています。
また、中央テレビ内部関係者によると、同局に対する調査は上層部に広がっている以外にも、他のチャンネル責任者に対する調査も続いており、鄭ディレクターが長年勤めている経済チャンネルからは、毎日誰かが連行されているそうです。
「明報」はさらに、中央テレビで巻き起こっている反腐敗の「嵐」は、中央テレビ前副局長で公安部副部長を兼任していた、李東生の失脚から始まったと指摘しています。李東生は周永康の右腕と考えられていました。
昨年12月、李東生が調査を受けた半年後、鄭振璽が正式に失脚しました。これ以来、中央テレビ経済チャンネルの揺れは激しさを増しています。
中国問題専門家の張健さんは、中央テレビの反腐敗運動は、習近平主席が周永康一派を一掃するための行動の一部であると考えます。経済チャンネルにメスが入ったのは、周永康の妻とその一派がそこにいるからだと指摘します。
在米中国問題専門家 張健さん
「CCTVのこの行動は習近平が以前から配置した布石で、その時期が来ただけです。近い将来、周永康に関係している全てが処理されるのを目にするでしょう」
張健さんは、習近平主席が周永康一派がクーデター計画に深く関わっていることに気づき、反腐敗の名のもとに、彼らに制裁を与えていると指摘します。
香港「東方日報」は6月2日の報道で、中央紀律検査委員会、審計署ではそれぞれ5つのグループが中央テレビに対し調査を行い、少なくとも100人の職員が尋問を受け、多くが連行あるいは逮捕されたと伝えました。
「東方日報」はまた、北京の情報筋からの話として、中央テレビの司会者の多くは富豪であり、管理職のほとんどが1億元以上の財産を持っていると伝えました。
実際、中央テレビの職員が独占的な地位を利用して金儲けをするのは容易い事なのです。例えば、ニュースの後の10秒のCMだけでも、昨年の落札金額は35億元を超えています。
張健さんは、習近平主席の周永康一派への打撃は、同時に危険をもはらんでいると指摘します。共産党全体が腐敗しきっている中、習主席のやり方は利益集団の分裂を促し、さらには、軍隊の少壮グループがリスクを冒す可能性も考えられるからです。
台湾在住の法学者、袁紅冰さんの著書『台湾生死の書』の中には、習近平主席と周永康に関する描写があります。周永康が逮捕された際、「今、彼が勝った。彼は私の家財を差し押さえ、一族を死刑にできるだろう。しかし毎回これほど幸運ではないはずだ。現在の政策を放棄しない限り、彼の結末が私より良いはずはない」と言い放ったそうです。
現在、習近平主席の宣伝部門に対する取り調べは、着々と進められています。
「新華社」では先日、副社長2人と副編集長が交替しました。「人民日報」では今年4月、5日間の間に社長、副社長および副編集長が全員交替しました。
7月11日には、「北京日報」の社長と共産党書記が交替しました。社長の梅甯華(ばい ねいか)は、「薄熙来・周永康の政変計画」に加担した嫌疑をかけられている18人の中の一人です。
北京時事政治ウォッチャー 華頗さん
「北京日報の梅甯華は薄煕来支持を公言していました。一部の人はさらに薄煕来の謀反の陰謀に陥り抜け出せなくなっていました。だから習近平主席は宣伝部門の内部粛清を徹底的にやろうとしているのです」
華頗さんは、習近平指導部発足後、中央宣伝部は習主席に従わなかったと指摘します。劉雲山元部長はさらに、自分のやり方を推し進める時もあり、習主席を困らせていたといいます。今はまさに、習近平主席が宣伝部門を粛清する適切な時期なのかもしれません。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/07/22/a1124479.html(中国語)
(翻訳/赤平 ナレーター/村上 映像編集/尹)